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  3. その地域“ならでは”の魅力を活かした循環型ビジネスが地域活性化を成功に導く。

プロジェクト

生産者に所得移転を起こすために

東日本震災直後、わたしたちが釜石など岩手県沿岸部の水産業者を訪問した際に、「俺たちは高付加価値の商品を作っているのに買い叩かれている」と、からっぽの現場で、小さく悲痛な叫びがこだましていました。価値の創出のきっかけは現場の自分たちが主役であるという自負があってこそ。しかし、現実は100円の農水産物で生産者の手元には10円しか残らないのです。こうした状況は、明らかに何かがおかしい。このままでは後継者がいなくなり衰退する循環を断ち切れないという無力感を感じたのです。生産者への所得移転するために既存の流通を再構築する果敢な挑戦が一石を投じることができる、こうしてプロジェクトの物語は幕を開けたのです。

無駄なコストや中間マージンが画一的で冗長な店の原因

街やデパートから手芸品店やおもちゃ屋などの個人商店が消えたのは、賃貸料の高さが原因だと言われています。高い賃貸料が設定されているということは、どの店舗も確実に売れる商品しか陳列しなくなります。結果的に個性的な店は減少し、画一的なジレンマに陥っている「風景の冗長性」の一因です。そこで、本プロジェクトにおいて、わたしたちは「地元の商業施設の再活用」、「適切な家賃と付加価値重視の品揃え」、「地域の農水産業者との連携」を目標としました。無駄なコストや中間マージンを極力削除して、地域の生産者たちが健全に価値を生み出し、この価値を地域住民と直接提供できる拠点を計画しました。

スタートはトラブルの連続

中三盛岡店は地域住民に愛される百貨店として営業していましたが、震災が原因でガス爆発を起こし、長期休業中でした。わたしたちはこの中三盛岡店の事業を継承し、この施設のポテンシャルを引き出し、盛岡の商業施設と一線を画した施設とすることにしました。一方、廃墟寸前であった当ビルの改装工事は、職人とそれを支える人々の汗が涙に変わる奮闘記でした。こうして生まれた地域密着型の新しい商業施設「Nanak」は2012年10月のリニューアルオープンを果たし、盛岡に産声を上げたのです。

地域密着型コミュニティデパートが循環型ビジネスを実現する

Nanakの強いこだわり=盛岡を主役にした品揃えを徹底すること。そして、生産者の「顔」が見える売り場を大切にします。盛岡ならではの魅力を提供するために、地元の生産者・消費者が誇れる環境を育むことが地域活性化に繋がるという信念をもっています。いまでは生鮮食品の9割以上を地元産が占めるようになり、地元の住民だけではなく観光客も来訪し、Nanakの売場はいつも賑やかです。

わたしたちの役割は、単に収益性の高い施設をつくることに止まらず、流通とマネジメントの仕組みを変えた地域密着型コミュニティデパートとして、地域循環型のビジネスを成功させることです。このNanakプロジェクトを旗頭に、全国の第一次産業と加工業界の起爆剤を与え、産業の拡大を目的としています。Nanakプロジェクトとは、国内産業は再循環し公共投資とは違う経済活性化を図る見直しへの契機として期待できるのです。

店舗概要

建物 RC造/地価1階・地上9階建(売場は地価1階~7階)
面積 敷地面積3,708㎡/延床面積20,151㎡/売場面積 約19,000㎡
営業時間 10:00 ~ 20:00
住所 岩手県盛岡市中ノ橋1-6-8
URL http://www.nanak.co.jp

地域密着コミュニティから発信する地域“ならではの”魅力

「盛岡のありのまま、この魅力を伝えたい、日常を知ってほしい」というコンセプトで、人気観光スポットや盛岡の日常の魅力が満載の物語を紹介サイト『いつか見た夢を探しに。岩手盛岡』を公開中です。

「いつか見た夢を探しに。」
http://www.nanak.co.jp/go-morioka/